どうなってんの? マントル細胞リンパ腫闘病記

2015年3月。脾臓の腫れから発覚した悪性リンパ腫。脾臓摘出・生検の結果、判明した病型はとりわけ手ごわいといわれ、 標準治療も定まっていないマントル細胞リンパ腫(MCL)だった…。 自覚症状のなさと医師のシビアすぎる診断とのギャップに頭の中はチンプンカンプン。いったい全体わたしの身体どうなってんの? MCLと闘う50代オバさんの記録です。

 

ようこそ

 

R&Bに「What’s Going On」という大ヒットした名曲がある。マーヴィン・ゲイが繊細な高音で反戦を歌い上げるこの曲は、日本語にすれば「何が起きてるんだ?どうなってんの?」という意味だ。

 

このブログは、マントル細胞リンパ腫(MCL)という血液がんの闘病記である。病気に無縁だったわたしがこの病気だとわかったときの心境は、まさにWhat’s Going On、どうなってんの!?であった。

悪性リンパ腫には多くの病型がある。MCLは高齢者、しかも男性に多い。ジイさんの病気である。それが、なんの因果かオバさんのわたしが罹ってしまった。

 

2015年、Ⅳ期でMCL発覚。初発の治療で寛解して自家移植し、現在2年間の維持療法中である。これまでに自覚症状らしきものといえば、発覚当時の脾腫(脾臓が腫れること)による膨満感のみ。通算7カ月の入院治療を経て現在に至っても、病気の実感がいまひとつ湧かない不思議状態である。

 

MCLは難治性で再発しやすく予後も悪い。まったくもって良いとこナシの病型であるが、日本人の患者数は1,600人といわれ、稀ではある。まぁ開き直れば「得難い経験」と言えなくもない。せっかくなので、自分の今後のため、これまで入院中に書き溜めたメモや友人らに送ったメールなどをもとに、一度治療の記録をまとめておくことにした。便宜上ブログのシステムは使っているが、日記ではなく回顧録である。

公開してもあまり多くの人の役には立ちそうもないが、数少ない同じMCLの人、もしくは病型は違っても悪性リンパ腫の人、リンパ腫以外のがんでも今後化学療法の予定がある人には、少しは参考になることがあるかもしれない。

 

 わたしも入院中は他の患者さんの闘病ブログを結構読んで参考にさせていただいた。なかでもとても役に立ったのは、治療法は違うが同じMCLの患者さんのブログだった。強い治療なのに常に前向き、副作用がとても軽い人で、その存在とイメージがわたしのメンタルに非常に力を与えてくれた。わたしの場合も幸い良い主治医に出会い、きっちり管理・対策してもらって、結果的に副作用はかなり軽く済んでいる。

具合の悪いときに「病は気から」などと言われたらアタマに来るが、「そんなに辛くなかったよ」と言う先達がいたら、ちょっと話を聞きたくなる。そんなブログにできたらいいなぁ、と思っている。

 「What’s Going On」が「We Go On(素晴らしい未来へ) 」となりますように。

 

2017年4月

                                  BONO

 

 

 

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