どうなってんの? マントル細胞リンパ腫闘病記

2015年3月。脾臓の腫れから発覚した悪性リンパ腫。脾臓摘出・生検の結果、判明した病型はとりわけ手ごわいといわれ、 標準治療も定まっていないマントル細胞リンパ腫(MCL)だった…。 自覚症状のなさと医師のシビアすぎる診断とのギャップに頭の中はチンプンカンプン。いったい全体わたしの身体どうなってんの? MCLと闘う50代オバさんの記録です。

 

おそるべしデキサメタゾン

 

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◆2015年10月13日(火) 4コース(CHASER)/day1
4コース一日目、今日はリツキサンの日。これから例によってデキサメタゾン(ステロイド)が4日間連続で入る。血糖値が上がるのは必然、毎食後と眠前は血糖値を測定して高ければ問答無用でインシュリンである。

夕食前の血糖値測定の数値を見たらなんと580!ええー、そんな高いの!? もちろんおやつは食べてないですよ。しかし看護師さんの顔が引きつっている。
「この数値だと、昏睡状態になっても不思議じゃないですよ」と怖いことを言うが、自覚症状の無さはもっと怖い。まったくなんともないのだ。

コースが進むにつれて血糖値は上がりまくり。薬が抜けてくると血糖値はいずれ下がるのだが、その下がり方もだんだん緩慢になってきている気がする。これはどう考えてもヤバい。おそるべしデストロン…否、デキサメタゾン!

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先生方もこの数値にはちょっと驚いたようで、「明日夕からカロリー制限食に換えます」と通達が来た。トホホ。
さらにT先生は同室のTさんに
「S口さんに食べ物あげちゃダメだからねッ!」とか言ってるし。T先生、例の肉まんの一件があるから警戒してるらしい。いやもう、こんな数値見たら、間食なんて恐ろしくてできませんよ。

◆2015年10月14日(水) 4コース/day2
今日はエトポシドとエンドキサンの日。そして夕食から1,500カロリー制限食に。届いたお膳を見ると、やはりザ・病院食という感じ。色も味もすべてが薄く、コクも脂っ気もない。自分で料理する時は、カロリーを減らしたり味付けを薄くしても、必ず何かで補う。香辛料を使うとか、出汁の味を濃くするとか、微量のゴマ油を足すとかだ。しかし、病院のカロリー制限食はカロリーや塩分を減らすことにしかベクトルが向いてない。少しでも美味しくしようという工夫がまったく感じられないのだ。まいったなぁ。それでももちろん完食はするのだが。

 ◆2015年10月15日(木) 4コース/day3
今日明日はエトポシドとキロサイドの日。朝食が届いてお膳を見ると、意外にも普通食と変わりがない。フルーツの量が減っているくらいだ。一食500カロリー前後に抑えてあるが、もともと朝食はそれくらいだったのだろう。サラダについてるローカロリードレッシングもイケる。しかし、昼食と夕食は前日同様がっかりな内容。

◆2015年10月18日(日) 4コース/day6
day4で投薬が終わり、幹細胞採取に向けて本日からG-CSF注(グラン300)の開始。
そして、このコースでもきっかりday6から味覚障害に。
カロリー制限食だけでもキツいのに、味覚障害が加わって、楽しい病院ライフに黄色信号が灯った感じだ。朝食以外はかなりキツい。昼と夜も朝食と同じ内容にしてくれればいいのに…。しかし、意地でも完食だ。

◆2015年10月20日(火) 4コース/day8
朝いちばんに歯科から呼び出しがかかり、再診してもらうことに。
「その後どうなったか見せてくださいね」とU先生。まず、
「ピカピカなんですよね~」と前回同様褒めてくれて、
「あ、結構いい感じになってますね。うまく磨けていますよ」
前回指摘された右奥の頬の内側のヒダは、口を閉じて丁寧にブラッシングしていたが、効果があったようだ。抗菌剤を注射してもらったところの違和感もなくなっている。この調子なら移植前に大がかりな治療はしなくてよさそう。移植が決まったらまた改めて診ましょう、とのことだった。

昼前、以前同室だったEさんが外来ついでに病室に寄ってくれた。前日「ランチしよう」と連絡があったのでI先生に申し出ると、「サラダも食べてくださいね」のアドバイスつきであっさり許可が出た。まぁ、普段頑張ってるから、たまにはいいよね。
院内のレストランでEさんと楽しいおしゃべりをしながら、サラダとサンドイッチを食べる。やはり普通の食事は美味しく、味覚障害もあまり感じない。グッドタイミングで来てくれたEさんに感謝。

しかし、喜んだのもつかの間。この数日後、さらなる苦難がわたしを待っていた。



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