どうなってんの? マントル細胞リンパ腫闘病記

2015年3月。脾臓の腫れから発覚した悪性リンパ腫。脾臓摘出・生検の結果、判明した病型はとりわけ手ごわいといわれ、 標準治療も定まっていないマントル細胞リンパ腫(MCL)だった…。 自覚症状のなさと医師のシビアすぎる診断とのギャップに頭の中はチンプンカンプン。いったい全体わたしの身体どうなってんの? MCLと闘う50代オバさんの記録です。

 

S口文庫 ◆患者学 その他編◆

 

またまた長らくお待たせしました。
どうしても紹介したい本が1冊どうしても見つからず、いったいどこに行ったのやら… 発掘したら後日追加することにします。やれやれ。

今回はS口文庫リンパ腫以外の本を紹介します。
患者学・死生学など(1-8)、眼科・顔面神経麻痺・免疫など(9-13)です。

患者学に関する本を読み始めたのは、退院後です。わたし自身は幸い医療者とのコミュニケーションに苦慮する場面はまったくなかったのですが、患者学について学ばずにいられないようなできごとが身近に起きました(その話は今後闘病記に書きますが)そんな理由もあって、患者学関係の本は医療者向け・患者向けを選ばず読んでいました。
これらの本は、先ごろ厚労省のポスターで話題になったACP(アドバンス・ケア・プランニング/人生会議)について考えるときにも役立ちそうです。

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1. 一流患者と三流患者 医者から最高の医療を引き出す心得

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上野 直人
朝日新聞出版
2016/4/13
定価760円(税別)


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最善の治療を受けるために必要な患者力とは。テキサス大学MDアンダーソンがんセンター上野直人教授著。医師への質問の仕方、情報整理術、マイカルテの書き方など。わかりやすくタメになる、患者力を学ぶ第一歩としておススメの一冊。
Kindle版あり

2. 患者は知らない医者の真実

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野田 一成
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2016/4/14
定価1,000円(税別)


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NHK記者から医師へ転身という経歴を持つ著者が「医師と患者の相互理解」を目的に医療現場の実情を描いている。元ジャーナリストだけあって、中身は濃いが文章が平易で読みやすい。患者の一大関心事「つけ届け」の項など興味深い。

Kindle版あり

3. 医者は現場でどう考えるか

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ジェローム・グループマン(著)・ 美沢 惠子(訳)
石風社
2011/10
定価2,800円(税別)


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間違える医者、間違えぬ医者はどこが異なるのか。認識エラーはいかにして起きるのか。知的刺激に満ちた医療ルポルタージュ。血液がんの話もいくつか載っていて、10章のリンパ腫の患者のところは震えながら読んだ。

4. 決められない患者たち

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ジェローム・グループマン / パメラ・ハーツバンド(著)・ 堀内 志奈(訳)
医学書院
2013/4/5
定価3,200円(税別)


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どのタイミングでどんな選択をすれば、悪化したときも後悔せずに済むのか。「医者は現場でどう考えるか」のジェローム・グループマンによる患者の行動分析研究。リビング・ウィル(延命措置拒否の事前指示書)の「心変わり」についての事例には衝撃を受けた。

5. 患者さんに伝えたい医師の本心

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高本 眞一
新潮社
2015/7/17
定価700円(税別)


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著者は東大名誉教授・三井記念病院院長の髙本眞一氏。4章の左遷時代の話は読み応えあり。日本を代表する心臓外科医による「医療の本質は今も昔も変わらず患者さんの生命力頼みだ」の一文に得心する。後半は日本の医療界の実情と改革に関する話。
Kindle版あり

6.医療現場の行動経済学: すれ違う医者と患者

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大竹 文雄・平井 啓
東洋経済新報社
2018/7/27
定価2,400円(税別)


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人が物事を決断するときの心理について分析した本。治療選択のときの心理にどんなバイアスか働くのか。医療者と患者の行違う原因は何か。いろんな事例をもとに解説してある。行動経済学に不案内でも理解しやすい内容で、かなり興味深く読んだ。
Kindle版あり

7. がん医療におけるコミュニケーション・スキル―悪い知らせをどう伝えるか

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内富 庸介 藤森 麻衣子
医学書院
2007/10/1
定価2,800円(税別)


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悪いしらせとは、がん告知、再発、積極的治療の中止のこと。これら感情の伴うコミュニケーションをいかに患者の精神的負担を少なく行うか、実践の書。がん医療におけるコミュニケーションを医療者側から見てみたくて読んだのだが、終末期の経過と医療者とのやりとりをリアルに感じることができた。
新版あり

8. 死を前にした人にあなたは何ができますか?

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小澤 竹俊名
医学書院
2017/8/7
定価2,000円(税別)


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義母や父の最期を看取るとき、またヘルパーをしていた頃にまさにこの本のタイトル通りの問いかけを自分にしたことがある。何ができるかと同時に看取る側の心の持ちようについて学ぶことができる本。

9. 眼科疾患note

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加藤 浩晃
メディカ出版
2013/1/31
定価1,800円(税別)


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維持療法中に眼の感染症にかかり、しばらく眼科受診が頻回になった。通院時に持ち歩けるようポケットサイズの本書を購入。眼の構造や名称などを診察後すぐに確認できる。専門書だけに写真はちょっとグロい。

10. 目の病気の最新治療

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杉田 美由紀 (監修)
主婦の友社
2014/2/24
定価1,400(税別)


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一般向けの眼の病気の総合ガイド。比較的よくある病気から放っておくと怖い症状まで詳しくわかりやすく解説してある。ただしサイトメガロウイルス網膜炎みたいなレアな病気は載っていない。
新版あり

11. 顔面神経麻痺が起きたらすぐに読む本

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栢森良二 (著)
A・M・S
2011/12/20
定価1,500(税別)


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ある日突然、顔面神経麻痺になってしまった!人生どこに落とし穴があるかわからないものだ。入院治療を受け幸い1カ月で治癒したが、見た目にかかわる問題だけに相当心配で、タイトル通り発症してすぐ読んだ。顔面神経麻痺の種類や発症の仕組み、後遺症、リハビリなど一通り載っている。一般向けでわかりやすい。
新版あり

12. 休み時間の免疫学 第2版

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齋藤 紀先
講談社
2012/2/17
定価2,000円(税別)


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医学系の学生さん向けの本。リンパ腫の治療後、いろんな感染症を経験したので、免疫についてちゃんと勉強したほうがよかろう、と買ってみた。1テーマ見開き2ページでわかりやすそうなのだが、なぜかさっぱり頭に入ってこない。うぬぬ…。
新版あり

13. マンガでわかる免疫学

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河本 宏
オーム社
2014/6/19
定価2,200(税別)


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上の「休み時間の免疫学」が頭に入らなかったため、マンガで勉強しようと買ってみた。最初はわかりやすくていいが、だんだん飽和状態になり、右から入って左に抜けてしまう。うぐぐ…。著者の河本宏氏は京大の再生医科学研究所の教授。

S口文庫の紹介はとりあえず今回で終わりですが、また紹介したい本が出てきたら、追加で掲載したいと思います。

S口文庫 ◆リンパ腫編◆ はコチラ↓

www.aboba.net




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