どうなってんの? マントル細胞リンパ腫闘病記

2015年3月。脾臓の腫れから発覚した悪性リンパ腫。脾臓摘出・生検の結果、判明した病型はとりわけ手ごわいといわれ、 標準治療も定まっていないマントル細胞リンパ腫(MCL)だった…。 自覚症状のなさと医師のシビアすぎる診断とのギャップに頭の中はチンプンカンプン。いったい全体わたしの身体どうなってんの? MCLと闘う50代オバさんの記録です。

 

がん専門病院の歯科診療


◆2015年10月8日(木) 3コース/day22
朝、3コース評価のための造影CT検査。

さて、来週からの4コースを前に、今週末は2泊3日で帰宅することになった。
が、その前に少々解決しておきたいことがある。それは歯(口腔)だ。
ちょっと気になる怪しいところもあるし、自家移植に進めるとしたら口腔に不安があるのはマズい。もし治療が必要となったら、4コース後~自家移植前のタイミングしかないが、どの程度時間がかかるか早めに見当をつけておきたい。
M先生と翌週の打ち合わせをしていて、その話をすると
「あっ、そうだね!すぐ院内の歯科に予約を入れておこう」と請け合ってくれた。

本来なら予約から数日かかるという歯科の診察に呼ばれたのは、その日の午後だった。仕事の早いM先生がうまくねじ込んでくれたのだろうか。

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歯科に行き、診てくれたU先生の第一声は、なんと驚いたことに
「すごいピカピカですね!」だった。
たしかに入院以来歯磨きは柔らかいブラシで一日4回、マメにやってきた。それでも自信のなかった歯を褒められたことで、不安だった気持ちがグッと明るくなった。U先生は
「右奥のとこ、頬の内側にヒダがあって、そこに汚れが溜まりやすいですね。口を開けずに閉じた状態でブラッシングすると良いですよ」とアドバイスしてくれた。さらに、わたしが右前歯の裏の歯肉に違和感を覚えていると申し出ると、抗菌剤を注射してくれて、衛生士さんに歯石を取ってもらって終了。
「また後日様子を見せてくださいね」とのことだった。

ここはがんの専門病院なので、歯科では基本的に虫歯などの治療は行わない。あくまでもがんの治療に関わる口腔内の諸問題をサポートするのが仕事だ。その中には移植治療期の口腔ケアも含まれる。骨髄抑制で免疫が低下する前に抜歯などで抜本的に解決するのが良いか、それとも温存したほうが良いか。その見極めも行う。

U先生はわたしの場合、ここまで口内炎などのトラブルがまったくなかったことを考慮して、移植前にはできるだけ大がかりな治療は避け、がんの治療中は十分な口腔ケア(往診含む)で切り抜けて、治療後血球が落ち着いてから院外で本格的な歯科治療を受けたほうが良いと考えているようだった。わたしとしても、このタイミングでヘタに治療して移植が先延ばしになったりするのは避けたいところだ。

さて、気になっていた歯科診察が終わり、明日から一時帰宅だ。今回は2泊と短いので、CVは抜去せず留置することに。看護師さんがヘパリンロック(カテーテルの先端が凝固して塞がってしまうのを防ぐため、ヘパリンという薬を注入)のやり方と入浴時の保護方法を丁寧にレクチャーしてくれて、帰宅中に使うシリンジやテープ、フィルム類も準備してくれた。毎日飽きるほど看護師さんの手元を見ていたが、自分でやるとなると結構煩雑で難しく、いろんなことに気を使ってもらっていたことに気づく。

◆2015年10月9日(金) 3コース/day23
今日から一時帰宅。体調も良いので、病院の近くの市場で散策していたら、3時間もさまよってしまった。ちょっと疲れたなぁ、と思ったら、家に着いたところで熱発。しまった、調子に乗りすぎた…。
こりゃいかん、とベッドに横になり、カロナールを飲んで大人しくしていたが、なかなか熱は引かず、結局翌日も何もできなかった。

病院に戻る日曜夕方。やっと平熱になったので、夫と駅ビルでイタリアンを。たらふく食べて、改札で「じゃーねー!」と手を振って夫と別れ、電車に乗り込む。
いつもだったら腹ごなしに一駅歩いて、途中のコンビニでアイス買って帰ってる頃なのに。家と反対方向に走る列車に乗って、わたしはこれから何処へ行くのだろう。
車窓の美しい夕暮れを眺めつつ、このときばかりはちょっとおセンチになった。

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