◆2015年8月27日(木）2コース（CHASER) の day10。
白血球減少期。早速この夜、37.6℃の微熱。前回と同じく熱発してすぐ気が付いたので、抗菌薬（マキシピーム、トブラシン）の点滴を開始してもらう。熱さましにカロナールを飲んだら、翌日には平熱に。抗菌薬の点滴はday14まで。
◆2015年8月28日(金）2コースの day11。
Ｕ-18ベースボールワールドカップが大阪にて開幕。代表チームのメンバーには甲子園で活躍した中京大中京の上野（投）くん＆伊藤（捕）くんも参加！また当分楽しい野球観戦の日々である。この日は対ブラジル、14-0で快勝。
◆2015年8月31日(月）2コースの day14。
２コース３回目のリツキサンの日。つつがなく終了。主治医のＭ先生が回診で
「元気ですね。内臓の数値も良いですよ」と笑顔。入院して無菌室で治療しているのに「元気」とは妙な感じだが、自分でもそう思う。そしてＭ先生いわく、
「骨髄が強いね。他の人より白血球の戻りが3日くらい早いです」とのこと。白血球の戻りが早ければ感染症のリスクも減るので、なによりだ。
夕方、病棟の師長のＳ木さんが来られた。Ｓ木さんはとても腰が低く、患者にていねいに接する人だ。週に１，２度は訪ねてこられ、ストレスはないか、何か気になることはないかと尋ねてくれる。この日はちょっと申し訳なさそうな顔をされていたので、もしやと思ったら… やはり。
「明後日、大部屋の方に移動していただけませんか」とのことだった。白血病など無菌室が必要な人が来たら、そちらが優先になる、と入院時に主治医のＭ先生から言われていたので、ちょっと悲しいけど納得だ。さっきＭ先生も言ってたけど、白血球の戻りが他の人より早いせいもあるのだろう。
快適すぎる個室生活も明日まで。せいぜい堪能しておこう。
◆2015年9月1日(火）2コースの day15。
副担当医Ｏ先生より、今後のスケジュールの説明があった。血小板、赤血球の戻りを考えて、来週月～水で２コース評価のための検査（胃カメラ、ＣＴ、マルク）を行う。その週末一時退院。3コースは翌週半ばから開始。どうやらシルバーウイークがらみの調整らしい。幹細胞採取は先日のＴの先生の説明通り、3コースのおそらくday15～18のあたりになりそうだ。
懸念の血糖値については、すでに平常時に戻り、血液検査でも数値は追っているので血糖測定もなしでOKとのことだった。
さて、8月13日から始まった脱毛も落ち着き、まばらに残っている頭髪はもう抜けそうにない。この残っている毛が、かわいくないキューピーさんみたいで妙にみすぼらしい。看護師のＴ田さんに話すと「美容室で剃ってもらったら、スッキリするかも」という。剃ってしまうと抜けた短い毛がチクチクするかな、と迷っていたのだが、Ｔ田さんと話しているうちに、どうにも剃りたくなってきた。明日は大部屋に移動だし、白血球も回復したし。早速院内の美容室に電話で予約して行ってみた。
店に入り、予約の名前を告げて
「めんどうなんで、全部剃っちゃってください」と言うと、鏡の前に座っていた先客の女性がびっくりしてわたしを見た。入院したばかりで抗がん剤と脱毛の不安でかなり参っていて、年配の美容師さんに話を聞いてもらっていたようだ。
女性客はわたしに「お元気そうだけど、抗がん剤、辛くないんですか？ 髪の毛が抜けても平気ですか？」と尋ねられたので、
「わたしの場合、ひどい副作用はないですね。髪の毛はいずれまた生えてくるでしょうから」と笑顔で返す。辛い気持ちに寄り添えないような対応で申し訳ない気もしたが、事実なのでそう言うしかない。
美容師さんはバリカンでていねいに剃ってくれて、おばちゃんキューピー頭がスッキリした坊主頭になった。隣の女性客は迷った末に少しだけ短くすることに決めたようだった。
坊主にしたことで頭を洗うのも楽になったし、気分もサッパリ。結果的には短い毛が抜けてチクチクしたこともなかった。わたしの場合は剃って良かったと思う。
これまで使い捨てキャップをかぶっていたが、もう脱毛は気にしなくてよくなったので、ニットキャップをかぶることに。結構汗をかくので、夏用の薄手のものを3枚ほど用意して、毎日取り換えると快適に過ごせた。
