どうなってんの? マントル細胞リンパ腫闘病記

2015年3月。脾臓の腫れから発覚した悪性リンパ腫。脾臓摘出・生検の結果、判明した病型はとりわけ手ごわいといわれ、 標準治療も定まっていないマントル細胞リンパ腫(MCL)だった…。 自覚症状のなさと医師のシビアすぎる診断とのギャップに頭の中はチンプンカンプン。いったい全体わたしの身体どうなってんの? MCLと闘う50代オバさんの記録です。

 

記録は便利

 

2コースCHASERの記憶を辿る前に、ちょっとひと息。

現在、2019年7月。4年も前の闘病記を書けるのは、もちろん詳細な記録を取っていたからだ。


学生時代はノートを書くのがすごく苦手。授業のノートなどはヒドイものだった。しかし半年に渡る入院治療ともなると、しっかり記録をとっておかないと後できっと必要になるはず。そう思い、入院前にミドリのトラベラーズノートを買っておいた。中のリフィルは週間フリーバーチカル(スケジュールを縦長に記録。見開きで1週間分)。昔、出張予定を管理して慣れていたので使ってみた。これが闘病記録として良い仕事をしてくれたので紹介しよう。

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汚い字で恐縮です。(だ)はだんなが来たの略。

記録をつけると、闘病の経過を目で見ることができる。これは、同じ内容の投薬を何コースも繰り返す抗がん剤治療の副作用対策にとても有効だ。
わたしの場合、2~4コースはCHASERで同じ薬を使うので、現れる副作用のタイミングもほぼ同じ。味覚障害は 各コースday6から始まった。2コース目にその記録を残しておけば、3、4コースのday6 が近づくと「そろそろ来るな」と心の準備ができる。
熱発、血糖値上昇、白血球減少期、貧血になるタイミング。いつ、どんな副作用が来るか予測できると対策も立てやすいし、症状に翻弄されずコントロールできる気分になる。副作用は迎え撃つ。ばっちこい、である。

記録の書式は人それぞれ、ノートは好みで選べばいいと思う。同じバーチカルタイプならキャンパスノートにも使いやすそうなのがある。文具が好きな人はこだわりの1冊を。こだわりがなければ、院内売店のメモ帳でも。
スマホやPCを使うのも後でデータを加工しやすくて良いが、手書きのノートは開くだけで見られるので、忙しい医師との急な面談の際などに都合がいい。充電も不要だし。ペーパーレスの時代だが、入院中は手書きノートの良さを改めて感じた。

あるとき、看護師さんに「入院したばかりのリンパ腫の患者さんにノートを見せてあげてくれませんか?」と言われた。もちろん喜んで見てもらった。後日、その患者さんは自分の記録したノートを見せてくれたが、グラフを取り入れたりと工夫が凝らされていた。彼女はわたしの大切な闘病仲間になった。
看護師さんは患者の行動を実によく見ている。そして、自己管理を行う患者の味方になってくれる。ノートは医療スタッフとの、そして患者間のコミュニケーションツールにもなるのだ。

さらに、わたしはノートの表3(裏表紙の裏)にこんなものを書いていた。

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これまた書き損じ多数&汚い字で恐縮です(汗)

治療全体の予定をこんな風に可視化して、今現在自分がこのゲージのどこにいるのかを時々確認していた。長い入院期間を必要とする闘病の場合、具体的なイメージがとても大切だと思う。

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また、スケジュールとは別に医師との面談記録はノートを用意して書いていた。闘病経験のあるほとんどの人が何かしら書いていると思うが、わたしは現在もこのノートを書き続けていて、とても役立っている。診察のメモだけでなく、気になる症状(胃が痛い、とか息切れする、など)なども書いておき、次の診察のときに主治医に報告している。
退院後、複数の医療機関にかかる場合は、患者本人が医師間の連絡役になるので、ノートがあるととても説明がしやすい。初対面の医師に対して「真剣に闘病しています」アピールもできる。

コミュニケーションの基本は記録から。以上、わたしの記録ノートの紹介でした。


 

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