どうなってんの? マントル細胞リンパ腫闘病記

2015年3月。脾臓の腫れから発覚した悪性リンパ腫。脾臓摘出・生検の結果、判明した病型はとりわけ手ごわいといわれ、 標準治療も定まっていないマントル細胞リンパ腫(MCL)だった…。 自覚症状のなさと医師のシビアすぎる診断とのギャップに頭の中はチンプンカンプン。いったい全体わたしの身体どうなってんの? MCLと闘う50代オバさんの記録です。

 

週末のリフレッシュ


2015年8/13(木)。1コース(R-high-CHOP)の day17。
ついに来るべきものが来た。脱毛だ。

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洗髪していたら、ゴソッと抜けた。引っ張れば引っ張るほど抜けてキリがない。が、わかっていたことなので動揺はない。薬が抜ければ、またいずれ生えてくるのだから。それより気になるのは、後遺症となって残る元に戻せない症状だ。今のところはなさそうだが。

とはいってもハゲ散らかした頭を人に見せるのも何なので、院内コンビニに売ってた使い捨てのヘアキャップを使うことにした。色も茶色で目立たずいい感じ。あらかた抜けるまで、これを一日1枚取り換えることにした。

2015年8/14(金)。1コースの day18。
白血球もすっかり落ち着いて7,900/μl。二日前からG-CSF注も打っていないので、骨髄の成果だろう。ということで、週末の外泊許可が出た。しかし… せっかく入院生活に慣れてきたのに、ペースを崩したくない。夫とも相談して、外泊ではなく外出で、と申し出ると、主治医のM先生は
「普通は帰りたいって言うけどねぇ」と不思議そうに首をひねった。しかし、入院生活は快適でストレスフリー。一泊だけ家に帰っても、夫に負担をかけるだけだ。それよりも外出して街を歩き、美味しいものを食べれば、次コースに向けていいリフレッシュになるだろう。味覚障害も収まってきたことだし、美味しい店探して予約しよ!

2015年8/16(日)。1コースの day18。

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やっぱり夏は甲子園だ。先日、友人のToちゃんから愛知の中京大中京高校野球部の応援グッズが宅急便で届いた。この強豪野球部の控えのピッチャーがToちゃんの親戚なのだ。野球好きなわたし(ホークスファンです)は、入院中もこのチームをテレビ観戦で応援していた。
この日は三回戦で、勝てば準々決勝に進む。対戦相手は関東第一。中京大中京のエース上野くんと関東第一の捕手鈴木くんは小学生からの親友で元バッテリー。甲子園は親友対決、というドラマチックな展開に熱狂していた。夫と一緒に病室でメガホン振り回して(音はたてずに)応援だ!

このとき、わたしは一人の選手に注目していた。それは伊藤寛士くん。わたしの好きな城島と同じ捕手右打で長打力がある。打席に立ったときの雰囲気がいい。大物スラッガーの風格だ。すっかりほれ込んでしまった。

試合は0-0のまま9回ウラ、関東第一のサヨナラホームランという劇的な幕切れで、中京大中京の夏は終わった。記憶に残る、いい試合だった。

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試合観戦のあとは、夫と銀座に繰り出してランチ。予約したのは北京ダックで有名な全聚徳。ツヤツヤ照り照りのダックを目の前で切り分けてくれる。アメ色の皮に砂糖をまぶして食べるとパリザクジュワワ、と溶けた。これは病院食では絶対に味わえない。春巻や割包、フカヒレスープやエビチリ、デザートも美味しかった。

満腹で銀座の街を歩く。外気に触れるのは久しぶりだ。いつの間にか盛夏は過ぎて、暑さにパンチがない。20日程度の入院生活で、抗がん剤も使ったけれど、歩いたり階段を上り下りしても何の違和感もないことにちょっと安堵した。

外泊なしでも、野球とダックでいいリフレッシュができた。いよいよ明後日から2コースCHASERが始まる。さぁ、気合入れていきますか!


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